
浄因寺全景
山の隠れ家みたいな
行道山浄因寺
広い関東平野が尽きた北の端にある足利。
足利の街は山と平野の境界部にあります。
街の南は太平洋までつづく水平な大平原。
街の北ははるか青森県までずっとつながる山々。
市の面積の6割くらいが山で、里山なので手軽に登れます。
むかしむかし奈良時代にえらい坊さんが足利の山にほれて寺を立てたそうです。浄因寺といいます。左の写真です。冬に撮りました。植物の葉がないので見通しがいいけど素寒貧としています。
標高440mほどの山の中に隠れ家のようにお寺があります(足利市街の標高=約38m)。お寺のほか何もありません。山と自然だけ。聞こえる音は鳥の声と動物が揺らす草の音だけですね。
かなりの深山幽谷ですが、足利市街から遠くなくて、車で30分もかかりません。お寺の下にこじんまりとした駐車場があります。
そこからは石段を数百段上がるしかなかったのですが、最近モノレールの小さな電車を一般人も利用できるようになりました。その線路は昔お寺に荷物を運び上げるために施設したもので、現在は地元の有志の人たちの活動によって、一般人も乗れるようになりました。ただあくまでも、ボランティアなので、行ったときにいつでも乗れるものではありません。
ともあれ、行道山(ぎょうどうさん)の登山口から鬱蒼とした杉の巨木と、道の脇を流れる川のせせらぎ。巨岩、怪石。鳥の声に囲まれて、上がってゆくだけで森林浴効果抜群。
写真の上の方、大きな岩の上に小さな建物がちょこんと乗っているのが見えます。
清心亭といい、江戸時代から有名で浮世絵に描かれました。